研究所だより
毎年恒例、研究所紹介(3)あまり面白くない「苦労話」
2026-04-21
私は、自分の苦労話というものは、他の人が聞いてもあまり面白くないものだろうと感じています。
研究所の紹介や案内ではあまり話さないようにはしていますが、前回お話しした「自分の担当分野」の事を説明するには避けて通れない話です。少々我慢してお読み頂ければと思います(笑)
インターネットには匿名の巨大掲示板があります。
そこの園芸関連の場所に「ササユリ」の項目がありました。そこにはトップに「最も栽培の難しいユリ『ササユリ』」と書かれていました。
それに誤りがあれば誰かが指摘するだろうし、まあそういうものなのかな?位に考えていました。
実際にササユリは高山植物のような性質を備えており、特に新潟県内に自生する「北限のササユリ」は小型で華奢な姿をしています。
「あぐりいといがわ」で販売を開始してからお客様の声を頂く事になり、この「華奢である事」「他の地域のササユリより弱い事」を何度か耳にする事がありました。
病気を持っていた等のクレームではなく、本質的に弱いようでした。
専門機関である「とっとり花回廊」のユリ担当の方も同じ事を仰っていました。
当時の私は、それを一から栽培する事になったのです。
最終的に行きついたのが、写真の「高密植木枠栽培法」という方法でした。
防草シートで地面と縁切りし、1m四方の木枠で栽培します。中身の培土はほぼ赤玉土、栄養源は殆どが化成肥料です。
これで良いのか?と自問しましたが、これでようやくササユリが成長しました。
この方法を用いると、オトメユリ、クルマユリ、タモトユリ等他の山野草やデリケートなユリ科植物も順調に生育しました。
今年は新たに、上部に銀色の遮光ネットを設置し、システムの改良を行いました(画像中央、右)。
右端は遮光ネットの下で成長するササユリの様子です。
栽培後、振り返れば至らないところに気付き、改善点が見つかり、毎年このような形で改善しているのが現状です。

